2009年07月24日

それでも恋するバルセロナ

スペインが好きで、ペネロペもお気に入り。更にはスカ・ヨハの出ている映画は全てチェックしている私なので当然「それでも恋するバルセロナ」は見に行きました。
今年も映画は随分と見に行っているのですが、本当に久しぶりに感想を書きました。
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それでも恋するバルセロナ
原題:Vicky Cristina Barcelona
監督・脚本:ウッディ・アレン
製作:レッティ・アロンソン、ギャレス・ワイリー他
2008年
アメリカ・スペイン合作映画

出演:スカーレット・ヨハンソン、ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス、レベッカ・ホール、パトリシア・クラークソン他

【あらすじと感想】

2人のアメリカ娘ビッキー(レベッカ・ホール)とクリスティナ(スカーレット・ヨハンソン)は、夏のバカンスをビッキーの親戚がいるスペインはバルセロナで過ごすことにした。
婚約者がいる生真面目なビッキーと自由奔放なクリスティナの二人はあるパーティで魅力的な画家フアン・アントニオ(ハビエル・バルデム)に出会う。
魅惑的なファンに島でのバカンスに誘われた2人は島で一緒に時を過ごすうちにそれぞれ彼に惹かれていく。
自分を抑制するビッキーと対照的に積極的にファンに寄り添うクリスティナは暫くしてファンと同棲。しかしそこへファンの元妻アナ・マリア(ペネロペ)が現れて、奇妙な3人の同居生活が始まった・・・。
2人のアメリカ娘達の夏のバカンスはどんな展開になるのか・・・・?

最近海外での撮影が多い元ニューヨーク派監督・ウッディ・アレンが、お気に入りの女優スカ・ヨハと3度目のタッグを組み、バルセロナで撮影したロマ・コメ映画です。
アメリカ人から見たヨーロッパの魅力を体現するのはスペインが誇るセクシー俳優ハビエル・バルデムとペネロペです。
ペネロペはこの映画で今年のアカデミーで助演女優賞を受賞しました。

個人的には、小悪魔度が年々増しているスカ・ヨハ対ヨーロッパの魔性を体現するペネロペの「女度対決」を楽しみにして映画館へ行きました。
軍配は予想通り「ペネロペ」の圧勝でした。
成熟・危うさ・狂気・妖しさ・可愛らしさの全てをあわせ持つペネロペ演じるアナ・マリアの前ではスカ・ヨハは単なる軽薄で肉感的なアメリカの小娘に過ぎません。
やはり魔性の年季が違います。
アブナイ言動をしていても、どこかしっとりとした美しさがあり、子供のように気まぐれなのに深い母性を感じさせる・・・とペネロペはとても魅力的でした。(スカ・ヨハがいたからこそ彼女の魅力が引き立ったと言えますが、とにかく綺麗でした)

恋愛映画ではありますが、「クリスティナはヨーロッパの雰囲気に賛同し、アメリカの物質主義を否定してみたりした・・・」なんていうナレーションがサイクリング・デートのシーンで流れたりして随分と笑えました。(詳しくは映画を見てくださいね (^-^))
撮影場所はスペインですが、いかにもウッディ・アレンらしいアイロニーやシニカルな笑いがふんだんに詰め込まれており、同時に色恋沙汰の楽しさ、華やかさ、バカバカしさ、情けなさを上手に表現しているなと思いました。
ドタバタなラブ・コメなのに大人がふむふむと頷いて楽しめる映画でした。

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2009年02月26日

2009年度アカデミー賞全受賞結果発表!

今年も映画の祭典「アカデミー賞」の授賞式が行われました。
助演男優賞は亡きヒース・レジャーが獲得、アンジー・ブラピ夫妻は仲良く受賞を逃したようです。
日本では、「おくりびと」で外国語映画賞、「つみきのいえ」で短編アニメ賞といちどに二つの受賞で大盛り上がりですね。
全体では「スラムドッグ$ミリオネア」が作品賞ほか8部門を獲得、主な受賞結果は以下の通りです。


==受賞作品(☆印)およびノミネート一覧==
作品賞
・『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』
・『フロスト/ニクソン』
・『Milk ミルク』
・『愛を読むひと』
☆『スラムドッグ$ミリオネア』

主演男優賞
・リチャード・ジェンキンス『ザ・ビジター』
・フランク・ランジェラ『フロスト/ニクソン』
☆ショーン・ペン『Milk ミルク』
・ブラッド・ピット『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』
・ミッキー・ローク『ザ・レスラー』
ブラピは奥さんのアンジーと仲良くノミネートされました。ブラピはアンジーと結婚してとても幸せそうですし、運気も上がったのではないでしょうか。

主演女優賞
・アン・ハサウェイ『レイチェルの結婚』
・アンジェリーナ・ジョリー『チェンジリング』
・メリッサ・レオ『フローズン・リバー』
・メリル・ストリープ『ダウト』
☆ケイト・ウィンスレット『愛を読むひと』

助演男優賞
・ジョシュ・ブローリン『Milk ミルク』
・ロバート・ダウニー・Jr.『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』
・フィリップ・シーモア・ホフマン『ダウト』
☆ヒース・レジャー『ダークナイト』
・マイケル・シャノン『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』

助演女優賞
・エイミー・アダムス『ダウト』
☆ペネロペ・クルス『それでも恋するバルセロナ』
・ビオラ・デイビス『ダウト』
・タラジ・P・ヘンソン『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』
・マリサ・トメイ『ザ・レスラー』

監督賞
・デビッド・フィンチャー『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』
・ロン・ハワード『フロスト/ニクソン』
・ガス・ヴァン・サント『Milk ミルク』
・スティーヴン・ダルドリー『愛を読むひと』
☆ダニー・ボイル『スラムドッグ$ミリオネア』

長編アニメ賞
☆『Wall-E ウォーリー』
・『Kung Fu Panda カンフー・パンダ』
・『Bolt ボルト』

外国語映画賞
・『The Baader Meinhof Complex』(ドイツ)
・『The Class』(フランス)
☆『Departures おくりびと』(日本)
・『Revanche』(オーストリア)
・『Waltz With Bashir』(イスラエル)

脚本賞:『ミルク』
脚色賞:『スラムドッグ$ミリオネア』
撮影賞:『スラムドッグ$ミリオネア』
編集賞:『スラムドッグ$ミリオネア』
美術賞:『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
衣装デザイン賞:『ある公爵夫人の生涯』
メイクアップ賞:『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
視覚効果賞:『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
録音賞:『スラムドッグ$ミリオネア』
音響編集賞:『ダークナイト』
作曲賞:『スラムドッグ$ミリオネア』
歌曲賞:『スラムドッグ$ミリオネア』
長編ドキュメンタリー賞:『マン・オン・ワイヤー』
短編ドキュメンタリー賞:『SMILE PINKI(原題)』
短編実写映画賞:『SPIELZEUGLAND(原題)』
短編アニメ賞:『つみきのいえ』

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2008年02月27日

第80回アカデミー賞発表!

今年は脚本家協会のストで開催が危ぶまれていた授賞式でしたが、2月24日(日本時間25日)無事にハリウッドのコダック・シアターで開催されました。
ストも無事決着がついたそうなので、ヤレヤレですね。

今回はコーエン兄弟監督の「ノーカントリー」とダニエル・デイ・ルイス主演の「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」が8部門、次いでキーラ・ナイトレイの「つぐない」とジョージ・クルーニーの「フィクサー」7部門と混戦状態です。
どれも日本にまだ来ていない作品のせいか、ちょっと地味目なラインアップと思われがちですが、受賞後に派手な宣伝合戦が予想されます。

ダニエル・デイ・ルイスとコーエン兄弟の受賞は納得でしたが、主演女優賞のマリオン・コティヤールは意外でした。
「ノーカントリー」と「フィクサー」そして脚本賞を受賞したJUNOは是非見てみたいと思います。
更に外国語映画賞にノミネートされた浅野忠信さんが話題となりました。カザフスタン映画「モンゴル」は受賞とはなりませんでしたが、浅野忠信さん好きな俳優さんですし、要チェックです。

受賞リスト:★印が受賞者/作品
■作品賞
★ノーカントリー
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
フィクサー
つぐない
JUNO

■監督賞
★ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン(ノーカントリー)
ポール・トーマス・アンダーソン(ゼア・ウィル・ビー・ブラッド)
トニー・ギルロイ(フィクサー)
ジェイソン・ライトマン(JUNO ジュノ)
ジュリアン・シュナーベル(潜水服は蝶の夢を見る)

■主演男優賞
★ダニエル・デイ=ルイス(ゼア・ウィル・ビー・ブラッド)
ジョージ・クルーニー(フィクサー)
ジョニー・デップ(スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師)
ビゴ・モーテンセン(Eastern Promises(原))
トミー・リー・ジョーンズ(告発のとき)
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■主演女優賞
★マリオン・コティヤール(エディット・ピアフ 愛の賛歌)
ジュリー・クリスティ(アウェイ・フロム・ハー 君を想う)
ケイト・ブランシェット(エリザベス:ゴールデン・エイジ)
ローラ・リニー(The Savages(原))
エレン・ペイジ(JUNO ジュノ)

アカデミー.jpg

■助演男優賞
★ハビエル・バルデム(ノーカントリー)
トム・ウィルキンソン(フィクサー)
ケイシー・アフレック(ジェシー・ジェームズの暗殺)
フィリップ・シーモア・ホフマン(チャーリー・ウィルソンズ・ウォー)
ハル・ホルブルック(イントゥ・ザ・ワイルド(原))

■助演女優賞
★ティルダ・スウィントン(フィクサー)
ケイト・ブランシェット(アイム・ノット・ゼア)
ルビー・ディー(アメリカン・ギャングスター)
シアーシャ・ローナン(つぐない)
エイミー・ライアン(Gone Baby Gone(原))


■脚本賞
★JUNO/ジュノ
ラース・アンド・ザ・リアル・ガール(原題)
フィクサー
レミーのおいしいレストラン
ザ・サヴェッジズ(原題)

■外国語映画賞
★ヒトラーの贋札(オーストリア/ステファン・ルツォヴィッキー監督)
ボーフォート レバノンからの撤退(イスラエル/ヨセフ・セダー監督)
モンゴル(カザフスタン/セルゲイ・ボドロフ監督、浅野忠信主演)
Katyn(原)(ポーランド/アンジェイ・ワイダ監督)
12(原)(ロシア/ニキータ・ミハルコフ監督)

■長編アニメーション映画賞
★レミーのおいしいレストラン
ペルセポリス
サーフズ・アップ

■ドキュメンタリー映画賞(長編)
No End In Sight
Operation Homecoming:Writing The Wartime Experience
シッコ(マイケル・ムーア監督)
★闇へ(アレックス・ギブニー監督)
War/Dance
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2008年02月12日

脚本家の乱

ハリウッドでは依然、脚本家組合がストを続けているようですね。
先日もスターが集まる映画賞の華のひとつ「ゴールデングローブ賞」の授賞式がキャンセルになるなど、彼らのストによる影響はとても大きいのです。
既に脚本の遅延で「24」などの人気TVシリーズの製作や映画「ダヴィンチコード」の続編の撮影が遅れたりしているそうです。

更には、映画界最大のイベント「アカデミー賞」の授賞式もキャンセルになるかもしれない!?ということで、彼らのストライキはハリウッドの映画界に激震を与えているだけでなく、映画産業に関わるその他おおくの業界への経済的ダメージも大きくなるばかりです。
ニュースによるとアカデミー賞授賞式がもし中止になれば1億3000万ドルの損失が出るそうです。
このほかにも、ストでの経済的ダメージを補填する為、メジャースタジオで数百人単位でスタッフが解雇される・・・とか、タレントエージェンシーでは給料が20%カット・・・などという噂まで出ているようです。
このままでは、映画産業で働いて人たちにとっては死活問題になりかねません。

日本では近年こんなに社会的にも影響があるストなど行われた事はないと思います。
もともと「言わずして分かり合う」「1を聞いて10を知れ」のお国柄、対外的な主張や交渉が苦手な国に生まれた私にとっては、ここまで関係のない人様に多大なるご迷惑をかけてもまだまだストを続行する脚本家達の強さに驚かされます。

交渉相手である映画会社に何度訴えても駄目だった末に起こったストライキだとは思いますが、主張することが当たり前の社会、しかもハリウッドで生き抜くためにはこれくらいタフじゃないと駄目なのかもしれませんね。
自分の信じることを行うと言うことはシンプルですがとても難しいことだなぁと改めて思う、出来事です。
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2008年01月17日

第65回ゴールデン・グローブ賞発表

皆様こんにちは!
今年も映画賞レースの幕開けである「ゴールデン・グローブ賞」が1月14日(日本時間)に発表されました。
今回は11月5日に決行された全米脚本家協会ストライキの影響でスターの集う授賞式は残念なことに中止となり、華やかさにかける発表となりました。
授賞式当日の女優達の装いや同伴者などを取り上げているファッション誌はネタが無くなり困っていることでしょう。
以下はゴールデン・グローブ賞の受賞状況の速報です。
まだ日本で公開されていない映画も多いので要チェックです!!

部門 作品名

作品賞(ドラマ部門) :Atonement/つぐない
売れっ子キーラ・ナイトレイ主演の映画です。
見てみたいですね。
つぐない.jpg
■他のノミネート
アメリカン・ギャングスター
イースタン・プロミス
ザ・グレイト・デバターズ
マイケル・クレイトン
ノーカントリー
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

作品賞(ミュージカル/コメディ部門) :スウィーニー・トッド
■他のノミネート
アクロス・ザ・ユニバース
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
ヘアスプレー
ジュノー

監督賞 :ジュリアン・シュナーベル (潜水服は蝶の夢を見る)
■他のノミネート
ティム・バートン (スウィーニー・トッド)
イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン (ノーカントリー)
リドリー・スコット (アメリカン・ギャングスター)
ジョー・ライト (つぐない)

主演男優賞(ドラマ部門) :ダニエル・デイ・ルイス(There Will Be Blood)
■他のノミネート
ジョージ・クルーニー(Michael Clayton)
ジェームズ・マカボイ(つぐない)
ヴィゴ・モーテンセン(イースタン・プロミス)
デンゼル・ワシントン(アメリカン・ギャングスター)

主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門) :ジョニー・デップ (Sweeney Todd)
■他のノミネート
ライアン・ゴズリング(Lars and the Real Girl)
トム・ハンクス(Charlie Wilson's War)
フィリップ・シーモア・ホフマン (The Savages)
ジョン・C. ライリー (Walk Hard)

主演女優賞(ドラマ部門):ジュリー・クリスティ (Away From Her)
■他のノミネート
ケイト・ブランシェット(エリザベス)
ジョディ・フォスター(ブレイブ ワン)
アンジェリーナ・ジョリー(マイティ・ハート)
キーラ・ナイトレイ(つぐない)

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主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門):マリオン・コティヤール(エディット・ピアフ)
■他のノミネート
エイミー・アダムス(魔法にかけられて)
ニッキー・ブロンスキー(ヘアスプレー)
ヘレナ・ボナム・カーター(Sweeney Todd)
エレン・ペイジ(Juno)

助演男優賞 :ハビエル・バルデム(ノーカントリー)
■他のノミネート
ケーシー・アフレック(ジェシー・ジェームズの暗殺)
フィリップ・シーモア・ホフマン(Charlie Wilson's War)
ジョン・トラヴォルタ(ヘアスプレー)
トム・ウィルキンソン(Michael Clayton)

助演女優賞 :ケイト・ブランシェット (I'm Not There)
■他のノミネート
セルシャ・ローナン(つぐない)
ジュリア・ロバーツ(Charlie Wilson's War)
エイミー・ライアン(愛しき者はすべて去りゆく)
ティルダ・スウィントン(Michael Clayton)

外国語作品賞 :潜水服は蝶の夢を見る(仏/米)
■他のノミネート
4 Months, 3 Weeks and 2 Days/4か月、3週と2日(ルーマニア)
The Kite Runner/君のためなら千回でも(米)
Lust, Caution/ラスト、コーション(台湾)
Persepolis/ペルセポリス(仏)

アニメ賞 :Ratatouille/レミーのおいしいレストラン
■他のノミネート
Bee Movie/ビー・ムービー
The Simpsons Movie/ザ・シンプソンズ MOVIE

脚本賞 :ノーカントリー
■他のノミネート
Juno/ジュノー
Atonement/つぐない
潜水服は蝶の夢を見る
Charlie Wilson's War

音楽賞 :Atonement/つぐない

オリジナルソング賞 : "Guaranteed" Into the Wild

コーエン兄弟監督の「ノーカントリー」も早く見てみたい映画です。

ノーカントリー.jpg
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2008年01月10日

シルク

今年最初の映画は「アイアム・レジェンド」でした。
皆様の映画初めはなんだったでしょうか?
今日は年末に見た「シルク」をご紹介します。

シルク SILK
監督:フランソワ・ジラール
原作:アレッサンドロ・バリッコ
音楽:坂本龍一
出演:マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ、役所広司、アルフレッド・モリーナ、中谷美紀、國村隼、芦名星、本郷奏多
2007年 日.カナダ.伊

シルク.jpg

<あらすじと感想>
舞台は1860年代のフランス。
戦地から戻ったばかりの若き軍人エルヴェ(マイケル・ピット)は、同じ町に住む美しいエレーヌ(キーラ・ナイトレイ)と出会い結婚した。
折しも、町の大きな産業のひとつである「養蚕」の蚕に疫病が発生。ルヴェは外国人の出入りが厳しく制限され見つかれば死罪という状況な上、言葉の通じない見ず知らずの遠い国に単身密入国して眉を持ち帰るという重責を担い、新妻エレーヌを残し極東の国へと旅に出た。
健康な蚕の卵を求めて必死の思いでたどり着いた地には、蚕を取り仕切る豪族・原十兵衛(役所広司)が待っていた。
そしてエルヴェは彼の愛人に心惹かれてしまう。無事健康な蚕の卵を手にした彼はフランスに帰国してからもその少女の事が忘れられず、再び日本へと向かう…。

ネタバレしてしまうので説明が困難ですが、エレーヌは素晴らしい女性だと思いました。
ありもしないファンタジーを作り上げ幻の女性に恋する夫を傷つけずに、ふりむかせる上級テクニックです。彼女の手紙は愛と切なさに溢れ、その深い愛情と悲しみを物語っています。
この映画、ラストの手紙の部分は気に入りました。
いつの世にも理想の恋人を作り上げそのファンタジーにとらわれ、現実の愛を見失う人がいるものですが、そのファンタジーを美しく終焉させるひとつの方法をエレーヌが提示してくれたような気がします。さすがはフランス女性です。
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2007年12月14日

マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋

試写会に行って来ました!
ホリディシーズンに相応しいファミリー向けのファンタジー映画かと思ったら、意外にもちょっと違いました。
2月に公開予定だそうですが、話題にするにはタイトルが長すぎるし、「不思議なおもちゃ屋」なんて大人の女性がなかなか行かないような気がします。
予想より良い映画なのに、もったいないですね。

マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋
Mr.Magorium's Wonder Emporium

監督/脚本: ザック・ヘルム
音楽: アレクサンドレ・デスプラッド/アーロン・ジグマン
製作総指揮: ジョー・ドレイク、ネイサン・カヘイン
出演: ダスティン・ホフマン、ナタリー・ポートマン、ジェイソン・ベイトマン、ザック・ミルズ、テッド・ラドジグ
2007年 アメリカ

マゴリアムおじさん.jpg

<あらすじと感想>
舞台はアメリカ。
自称243歳のマゴリアムおじさん(ダスティン・ホフマン)の経営する不思議なおもちゃ屋さんはビルが建ち並ぶ街の一角にあります。
店内に一歩足を踏み入れれば、そこはワンダーランド!おもちゃが生きているように人々と遊ぶ様子はまるで魔法の国のよう!
マゴリアムおじさんとお店で支配人として働くピアニストのモリー(ナタリー・ポートマン)、友達が一人もいない少年エリック(ザック・ミルズ)、彼らは毎日このお伽の店で楽しく働いていました。
そんなある日、突然マゴリアムおじさんはモリーにお店を譲って引退すると言い出しました。「創業113年の魔法のおもちゃ屋」を突然引継いでくれなんて言われたモリーは困惑、そしてお店に居るおもちゃ達も大パニックに!おもちゃ達はマゴリアムおじさんがいなくなってしまうことに落胆しグレーに変色、カラフルだった店内が「灰色の世界」になってしまいました。
このおもちゃ屋さんをもとのお伽の国にもどすのは、魔法を信じるモリーが奇跡を起こすしかないのでしたが、自分がおじさんのように魔法が使えるなんて全く信じられないモリーが果たして、おもちゃ屋の後継者としてお店のピンチを救う事ができるのでしょうか?

天才少女と呼ばれていたのに、今の自分に自身がもてなくてピアニストとして成功できないモリー。
変な子だと思われているからと自分の殻にとじこもり友達を作ろうとしない少年エリック。
そして本当は人間味溢れる人なのに自ら堅物だと思い込んで生きている会計士のヘンリー、それぞれが「おもちゃ屋さんの危機」を救おうと心を1つにした時に魔法の瞬間が訪れ、彼らはこう気が付くのだった。
「自分に足りないと思っていたものは自分達の中にちゃんと存在していたのだ」と
この映画を見終わった後、「オズの魔法使い」を思い出してしまいました。

自信の無い人に自信を持てというのは、言うだけなら簡単だけれど、実際に自信を回復するのは易しいことではありません。
それでもモリー達がお互いに思いやり、自信を取り戻すのを見て、きっと元気付けられるとこと思います。
ダスティン・ホフマンをはじめ役者の演技も確かで、意外と楽しめるファンタジー映画でした。お薦めです。
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2007年12月12日

Little DJ

美貌の映画友達が誘ってくれた試写会に行ったのは11月のこと・・・光陰矢の如しです。
しかしこのタイトル、ベタですね。

Little DJ 〜小さな恋の物語〜

監督:永田琴
原作:鬼塚忠
出演:神木隆之介、福田麻由子、広末涼子、佐藤重幸、村川絵梨、西田尚美、石黒賢、原田芳雄
2007年 日本
LittleDJ.jpg

<あらすじと感想>
舞台は1970年代の函館。
12歳の太郎(神木隆之介)は野球とラジオのDJが大好きな少年だ。
彼は突然体調を崩し、病院に行くとすぐ入院することになってしまった。
彼の入院した病院には小さな子供やひとクセもふたクセもあるような大人達が入院していた。
慣れない病院生活が思っていたよりも長くなり、退院の予定すら判らない。
退屈な病院生活を送っていた太郎は、ある日病院内の放送に興味を持ち、コードを辿っていくうちに病院の離れにある大先生(原田芳雄)の家にたどり着いた。
壁一杯のレコードと立派な音響設備のある大先生の部屋に感動し、こっそり部屋に入ってDJのまね事に夢中になっていると、大先生が現れた。
大先生は太郎の「治療の一環に」と昼の放送時間のDJを太郎に任せると言ってくれたのだった。
ひょんなことから憧れのDJとしてデビューすることになった太郎は大張り切りだ。
リクエストをとったり、ネタ帳を持ち歩いたりと病院のお昼の放送の専属DJとして活躍する。
一方、太郎は同じ病院に交通事故で入院していたひとつ年上のたまき(福田麻由子)に恋をする。しかし楽しい日々は続かない、彼の病状は悪化していくのだった・・・

なんだか牧歌的というか、可愛らしいお話でしたが、2人の小さな恋の物語の演出が少々疑問でした。監督の「初恋」の演出に力が入りすぎたのでは?という印象を受けました。
日本のこの手の映画ってテレビドラマより凄いとか、ドラマとは此処が違う!って言うポイントが無いことが多いですね。

神木隆之介君、繊細な感じに成長していますね。
現在14歳らしいですが、きっと3年くらいで随分違う印象の男性に成長するんじゃないかと思います。
10代の1年はとっても長いですからね。
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2007年11月01日

幸せのレシピ

映画のポスターを見てキャサリン・ゼタ・ジョーンズの美しい横顔の写真に魅かれ、映画館へ足を運びました。
この映画、ドイツで製作された「マーサの幸せレシピ」のハリウッドリメイク版なのだそうですが、オリジナルを見ていないので先入観ゼロで楽しめました。

幸せのレシピ
NO RESERVATIONS
監督:スコット・ヒックス
脚本:キャロル・フックス
音楽:フィリップ・グラス
出演:キャサリン・ゼタ・ジョーンズ 、アーロン・エッカート 、アビゲイル・ブレスリン 、パトリシア・クラークソン 、ボブ・バラバン 、ブライアン・F・オバーン 、ジェニー・ウェイド 、セリア・ウェストン 、ジョン・マクマーティン
2007年 米
レシピ2.bmp

<あらすじと感想>
舞台はニューヨーク。マンハッタンで人気の高級レストランの料理長を務めるケイト(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)は仕事に対する情熱とプライドは誰にも負けない完全主義者。
夜中までの仕事が終わるとすぐ就寝、朝は4時半に起きて寝不足の目をこすりつつ魚市場に仕入れに出かけるケイトにとって人生=料理で、生活の全てを料理に捧げていた。
レストランの厨房はケイトの心血を注いだ城であり、そこで彼女は絶対的権力を揮い料理人たちを仕切り、正確に完璧にオーダーを仕上げていく。
彼女の料理は素晴らしく顧客からの賞賛は止まないが、それでもオーナーはなぜかケイトに週一回カウンセリングに通うように指示し、ケイトは納得行かないもののカウンセリング通いをしている。
彼女の城で料理長としての仕事は完璧にこなせているケイトには他人との人間関係が上手く行っていないなんて殆ど問題ではないのだし、人間関係に悩んだこともないのだから。

そんなある日、姉と姪を乗せた車が事故を起こし、姉は幼い娘ゾーイ(「リトルミスサンシャイン」のアビゲイル・ブレスリンちゃん)を残し帰らぬ人となってしまう。
他に親族もいない姉妹だったので、ケイトはゾーイを引き取ることになった。
ケイトが喪の休暇を取っている間に、彼女の城である仕事場に、彼女に無断で陽気な副料理長ニック(アーロン・エッカート)が新たに雇われていた。
新進気鋭のシェフとして注目されているニックは、仕事中にオペラを流し、周囲の人々を笑わせるのが大好き。人生にも料理にもすべてにおいて楽しそうで、ケイトとはまさに正反対のタイプだった。
私生活では、母親を失い心を閉ざしケイト自慢の料理も全く食べてくれない姪の世話をどうすれば良いのか途方に暮れ、職場ではニックの登場により自分の城を奪われはしないかとヤキモキする。
彼女の人生に突然飛び込んできた自分にはコントロール不能な2人(ゾーイとニック)によって、ケイトの人生は変わっていくのだった・・・

自分が決めたルールに縛られないこと、これを実行するだけで新しい世界の扉が開くことを教えてくれる映画でした。

ケイト役のキャサリン・ゼタ・ジョーンズの美しさにもうっとり。彼女と同じ服を着て同じ仕草をしても、同じ効果は得られないだろうな・・・
肌の張りは無くなってしまったとは言え、彼女は本当にゴージャスでした。
マイケル・ダグラスにはもったいないです(笑)
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2007年10月24日

グッド・シェパード

見たいと思っていた訳でもなく、特にチェックしていた訳でもないのに、なぜか衝動的に映画館へ出かけてしまいました。
マット・デイモンは今回の役では、カポーティのフィリップ・シーモア・ホフマンに良く似ており、ビックリしました。(あの2人、実は似ているのね・・・)
只でさえマット・デイモンは趣味ではないのに、今回は地味な役どころで魅力に乏しかったです。その分アンジェリーナ・ジョリーが映画に華を添えてくれていました。

グッド・シェパード
The Good Shepherd
2006年 米
監督:ロバート・デ・ニーロ
製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ他
脚本:エリック・ロス
音楽:ブルース・フォウラー 、マーセロ・ザーヴォス
出演:マット・デイモン 、アンジェリーナ・ジョリー 、アレック・ボールドウィン 、ジョン・タートゥーロ 、マイケル・ガンボン、ウィリアム・ハート 、ロバート・デ・ニーロ、ティモシー・ハットン

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<あらすじと感想>
舞台は1961年のアメリカ。キューバのカストロ政権転覆を狙ったピッグス湾侵攻作戦がCIA内部の情報漏れにより失敗し、指揮をとったベテラン諜報員エドワード(マット・デイモン)は窮地に立たされる。
その数日後、作戦を指揮したエドワードの元にCIA内通者と敵側スパイと思われる男女が映ったテープが届く。彼は部下のレイ(ジョン・タートゥーロ)にその分析を依頼し、内通者を追及していく…
映画では、主人公エドワードの過去と現在が入組んでストーリーを構成している。
第二次世界大戦前夜、イェール大学在学中の若々しいエドワードの方は見られるけれど、CIAの仕事に疲れたエドワードは見るに耐えない萎びた姿です。
そもそも彼の人生を消耗させ、全エネルギーを捧げさせたCIAに彼が入るきっかけは、学生時代、ハイソサエティの子息たちを中心とする秘密結社スカル&ボーンズに勧誘されたことだった。
そこで彼の寡黙さ、真面目さ、頭脳明晰さが評価され諜報員としてスカウトされたのだ。これを機に彼は恋人を諦め、家庭を諦め、彼の全てをスパイ活動に捧げていった。
結婚式の1週間後にヨーロッパに行き、息子が7歳になるまで戻ってこない。彼の活躍の歴史はそのまま妻子の孤独な生活の歴史でもあった。

監督はロバート・デ・ニーロで、自らも映画に出演している。
当時のアメリカのWASPや優秀な学生達の様子や、CIAの成り立ち、冷戦当時の様子などが良く判る映画でした。
映画を通して、冷戦時代多くの優秀な男たちがスパイゲームをいかに重要な事として捉え、うつつをぬかしていたか、という事がわかります。
平和な時代になっても「存亡の危機」を作り出し、人生をパワーゲームに投げ出すのは男性ならではの楽しみなのでしょうか?
萎びきったマット・デイモンを見るとただただ虚しくなります。

自分の任務を第一とした男の妻、美貌で才気溢れる魅力的な女性であるにもかかわらず、愛されることなく、生涯省みられなかった女性の焦燥、無念、反抗、諦観・・・すべてを演じきったアンジーに感情移入しながら見た映画でしたが、企業戦士のおじ様なんかが見るとマット(ほぼ=フィリップ・シーモア・ホフマン)に感情移入するのではないかと思います。
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2007年10月18日

イカとクジラ

このタイトルをはじめて目にした時「地球環境のドキュメンタリーか何かかしら?」と思ったのは私だけではないハズです。
実は私お薦めのイケメン監督の映画でした。(私が見たDVDで監督が自分の映画について長々と説明しているんですが、彼が素敵なので思わず長い説明を全部聞いてしまいました(笑))
8月にご紹介した映画「明るい瞳」の監督も繊細そうで素敵でしたが、彼よりノア・バームバック監督の方がずっと好みです。
因みにミニ映画トリビアとして、バームバック監督の奥様はあの個性派女優ジェニファー・ジェイソン・リーです。
奥様といい、映画といい、根っからのインディーズ気質と言えそうです。(笑)
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イカとクジラ
THE SQUID AND THE WHALE
監督: ノア・バームバック
脚本: ノア・バームバック
音楽: ブリッタ・フィリップス、ディーン・ウェアハム
出演: ジェフ・ダニエルズ、ローラ・リニー、ジェシー・アイゼンバーグ、オーウェン・クライン、ウィリアム・ボールドウィン、アンナ・パキン
2005年 米

<あらすじと感想>
舞台は1986年のアメリカはニューヨーク。
マンハッタンの喧騒からは離れたブルックリン・パークスロープに住むある4人家族が住んでいた。
昔は人気作家だったが今は新作の出版もままならず、なんとか大学の講師をしている父(ジェフ・ダニエルズ)、雑誌ニューヨーカーに取り上げられるほど話題の新進人気作家の母(ローラ・リニー)、そして16歳のウォルトと12歳のフランクの兄弟。
そして、このインテリ家族の両親は今離婚の危機を迎えていた。
そのおかげでウォルト(ジェス・アイゼンバーグ)とフランク(オーウェン・クライン)兄弟は、週のうち火水土と隔週の木曜を父の家、残りを母の家で過ごすため、両方の家を行き来する日常生活を強いられる。

とっても自己中心的でそれに気がつかない父親、自分の浮気を隠そうとしない母親、大人だからといってパーフェクトなわけがないが、親としてこれでいいのかという自由な振る舞いにリアルさを感じてしまう。
そして長男のウォルトはピンクフロイドの曲を自作だと偽って学校のコンテストに出たり、読んでもいない本を読んだかのように思い込んだりしている虚言癖の傾向があり、弟のフランクは小学生だけどストレスからビールを飲んだり学校内で奇行に及んだりして問題児化していた。
両親の離婚というハプニングを乗り越え、兄弟が成長していく姿を描いている映画だと聞いていたのですが、結局人間なんていつまで経っても「完璧な人間」になんかなれない、大人だってただ年をとっているだけなんだなぁと言いたいみたいでした。
バームバック監督が語るところによると、この映画の脚本は彼の少年時代を色濃く投影して描き出した、ある不器用な家族の物語なのだそうです。
父親の自己中心的な姿が妙にリアルで、ストーリーは全体的にとっても自然な展開。
監督自らが書いたシニカルでユーモアにあふれる脚本は絶賛され、アカデミー脚本賞ノミネートをはじめ主要な映画賞を賑わせたという話にも納得できました。
おまけですが、弟役のオーウェン・クライン君が可愛く、芸達者なので、彼の今後を楽しみにウォッチして行きたいと思っています。
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2007年10月17日

ラベンダーの咲く庭で

丁度この映画が公開されたころ、世間でもイギリスの海岸でずぶぬれの黒いタキシード姿で見つかった記憶喪失の男性が「沈黙のピアニスト」として注目を集めていたのを思い出します。
この映画は完全にあのニュースとダブってしまいましたが、現実よりも映画の方がずっと切なくて良いお話なんです。

ラベンダーの咲く庭で
LADIES IN LAVENDER

監督 チャールズ・ダンス
原作 ウィリアム・J・ロック
脚本 チャールズ・ダンス
音楽 ナイジェル・ヘス
出演:ジュディ・デンチ 、マギー・スミス 、ダニエル・ブリュール 、ナターシャ・マケルホーン 、ミリアム・マーゴリーズ
2004年 イギリス

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<あらすじと感想>
舞台は1936年のイギリスはコーンウォール地方。
ジャネット(マギー・スミス)とアーシュラ(ジュディ・デンチ)はオールドミスの老姉妹。
自然に溢れた町の浜辺に近い家にひっそりとくらしていた。ある嵐の翌日、アーシュラは1人の若者が浜辺に打ち上げられているのを発見する。
英語の話せない外国人のアンドレア(ダニエル・ブリュール)と名乗る若者を、姉妹は競って看病する。この時の姉妹の一生懸命な様子は微笑ましいくらいです。
突然の若い被保護者の出現は彼女達の生活に活気と潤いを与えたのです。
特に第一発見者であるアーシュラは、ひと目見た時からこの孫ほどにも年の違う青年に魅かれていました。
看病し、英語を教えているうちに、叶わぬ思いとは承知していても、どんどん募っていく気持ちを抑えることは出来ませんでした。
アンドレアのちょっとした態度に一喜一憂し、姉のジャネットに嫉妬するアーシュラの様子はまるでティーンエイジャーの少女のようで、若い男の子をあまりにも熱心に恋する姿は少々不気味でもありました。
そのくらい真に迫っているジュディ・デンチの演技力は確かでした。(だからかも知れませんが、私はしっかり者の姉のジャネットに共感を持ちました。きっとそれもデンチの演技力ゆえでしょう)

平凡で静かな彼女達の生活をアンドレアが楽しく刺激のあるものに変化させてくれたのも束の間、若い将来のある彼をいつまでもちいさな籠に入れておくわけにはいかないのです。
ヴァイオリンの才能があると近所でも評判になったアンドレアは、この町に観光に来ていた美貌の若手女性画家にその才能を見出されます。
そして彼女の勧めにより、彼はお世話になった老姉妹に別れを告げずにロンドンへ、彼の未来へ向けてアンドレアは旅立ってしまいました。
旅立ちの時はあまりにも突然やって来たのでした。

彼が出て行ってしまってからら訪れた冬のある日、ロンドンから一通の手紙が届く。
そこにはロンドンでアンドレアがデビュー・コンサートを行う知らせと、黙って出て行ったことに対しての謝罪が記されていた。
コンサートの当日、アーシュラとジャネットはロンドンにいた。
彼女達の庭で奏でられていたあの美しい調べをもう一度聴くために・・・。

人生は後戻りできず、恋には時期がある。
しっかり者の姉ジャネットと恋する乙女のようなアーシュラ、2人の老女の楽しい時間は過ぎ、またもとの静かな生活が繰り返される。
人生のちょっとした甘酸っぱさを感じるお話でした。
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2007年10月16日

ベルリン・フィルと子どもたち

偶然BS放送でとっても素敵な映画に出会いました。
これはドキュメンタリー映画のカテゴリーなのかしら?
指揮者のサイモン・ラトル(サーの称号を持っている方)とは一度会ってお話してみたいと思いました。こんな夢叶うかしら?(笑)

ベルリン・フィルと子どもたち
RHYTHM IS IT!
監督:トマス・グルベ、エンリケ・サンチェス・ランチ
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー≪春の祭典≫
出演:サー・サイモン・ラトル、ロイストン・マルドゥーム(ダンス・ユナイティッド振付師)、スザンナ・ブロウトン(振付)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(演奏)&250名のベルリン在住の子供たち
2004年 ドイツ

ベルリンフィルと子どもたち.gif<あらすじと感想>
2003年1月、名門ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督兼首席指揮者に新たに就任したサー・サイモン・ラトルが「教育プロジェクト」の一環としてストラヴィンスキーのバレエの名曲「春の祭典」を指揮した。
ベルリン・フィルハーモニーの共演者として舞台に立ったダンサーは人種も年齢も違う地元に住む250名の子供たちだった。
彼らはダンスの経験はおろか、クラシック音楽への関心もなく、日々を無気力に過ごしていたが、この「教育ダンスプロジェクト」に参加し、6週間に及ぶ厳しいレッスンを受け、晴れ舞台に立ったのだった。

貧困、難民、さまざまな国から色々な事情を抱えながらベルリンに生きている子ども達が音楽の魔法にかかり、団結し、素晴らしい舞台を作り上げていく過程は決して平坦ではなく、ダンスの振付しであるマルドゥーム、ブロウトン両氏の厳しく粘り強い指導の賜物であった。
二人の指導者の「限界を設けることは容易いこと。でも彼らのような若者は自ら限界を設けてはいけない。常に限界を超える努力をすべきなのだ」という言葉が強く響いた。
子ども達の境遇はけっして良いものではなかったが、同情し甘やかすのではなく、今後どんな境遇でもよりよく生きることができる強さを持てるようにしてあげることが大人の役目であるという確固たる姿勢が潔い。
この映画では子どもたちの潜在能力が徐々に引き出され、あの有名なバレエ「春の祭典」をきちんと内部に吸収し、表現していく過程が見事に映し出されている。

サー・サイモン・ラトルは語った。
「音楽にはもっと可能性がある。意味を持ち、人々の役にも立てる。」
「音楽にできるのは人々を分断するのではなく、1つにすることなんだ」
彼が子ども達に語る「春の祭典」の解釈はとてもわかりやすく、魅力的だった。
彼らのような大人に出会って成長する子ども達はとても幸せだと思いながら、清々しい気持ちで映画を見終わりました。
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2007年10月09日

ローラ

おなじくスペイン・ラテンアメリカ映画祭で見た映画です。
フラメンコ界でとても有名なダンサー、ローラ・フローレスの生涯を描いた映画だというので見てみました。
フラメンコ好きなくせにChicaったら映画にまでなっているローラ・フローレスを存じ上げませんでした。(^^ゞ

映画は激しいサパテアードで始まります。
真っ赤な衣装のダンサーの赤い靴が映し出され、サパテアートのリズムに一気にフラメンコな世界に引き込まれていきます。
映画を見て本物のローラが踊っている映像があるなら見てみたいと思いました。

ローラ/フラメンコ界の伝説 Lola, la pelicula
監督:ミゲル・エルモソ
出演:ガラ・エボラ、アナ・フェルナンデス、ホセ・ルイス・ガルシア・ペレス
スペイン 2007年

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<あらすじと感想>
舞台は1930年のスペインはヘレス。9歳の少女ローラは母親に頼まれたお使いに行った先でフラメンコを練習する少女たちをみつめていた。
それを見たギタリストのおじさんが「踊ってみるか?」と彼女に声をかけ、ローラはブレリアを踊り始める。
達者な踊りにギタリストのおじさんが「どこで習ったんだい?」と聞くとローラは「習っていない、ただ自然に体が動くの・・」と答えた。
9歳の少女ローラはまだ自分の素晴らしい才能に気がついていなかった。
長じて彼女は大舞台を夢見るダンサー&歌手として小さな舞台に立ち続けるが、現実は厳しかった。彼女を応援する家族との貧乏暮らし、地方から地方へのどさ周り、初めての恋と裏切り、それでも彼女のフラメンコに対する情熱が消えることは無かった。
やがて彼女はパトロンを見つけ、自力で成功を収めて行く。
美しく才能豊かな彼女がいかに成功への階段を上っていくのかを見るのも面白い。
この映画は後半になるとフラメンコダンサーとしての成功を掴んだ彼女が、女性としての幸せをどう掴んで行くかがメインとなります。
1995年に生涯を閉じた伝説的なフラメンコダンサーローラの生き方、ラティーノらしく激しくそしてなかなか清々しいものがありました。
自分を愛してくれる男を選ぶ、それが女の幸せの王道だなぁと納得させられる映画でもあります。

余談ですが、彼女が生んだ女の子、ローラの娘は映画「トーク・トゥ・ハー」(アルモドバル監督)で悲しげな表情が印象的だったあの女闘牛士役を演じたロサリオ・フローレスです。

映画を見終わって感じるのは、スペインの家族の結束力と愛情の強さでした。家族はどんな時も助け合い励ましあって生きていくんだということ。人は決して孤独ではない、だって家族がいてくれるから・・・スペインのファミリア万歳!な映画でした。
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2007年10月08日

夏の雨

いろいろあって9月にアップしようと思いつつ出来なかった映画の感想をお送りします。
まずは、新宿の映画館で開催されていたスペイン・ラテンアメリカ映画祭で見た映画をご紹介します。
そういえば、映画祭のゲストでなんとディエゴ・ルナが来日していたようです!
残念ながらディエゴとの遭遇はありませんでしたが、彼は「夜のバッファロー」(主演映画)と、「チャベス」(彼の初監督映画)の宣伝の為に来日したようです。これからご紹介する映画もアントニオ・バンデラスの監督作品ですが、バンデラスは来日していませんでした。残念。

夏の雨 El camino de los ingleses
監督:アントニオ・バンデラス
脚本:アントニオ・ソレア
音楽:アントニオ・メリヴェオ
出演:アルベルト・アマリジャ、マリア・ルイス、ラウル・アレバロ、フェリクス・ゴメス、フラン・ペレア
スペイン 2007年

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<あらすじと感想>
舞台はスペインのとある町。金物屋の息子ミゲリートは、手術の為に入院した病院で不思議な老人に詩人になるべく啓示を受けた。
腎臓を片方失い、詩人になるという夢を得たミゲリートは退院後、昔からの友達といつものように近所のプールに出かけて夏の日のモラトリアムを満喫していた。
ミゲリートはある日ダンサー志望のルリと出会い恋人同士になる。
いつも一緒にいる変わらない友達、そして恋人・・・永遠に変わらないかのように思える瞬間。
しかしひと夏のうちに彼らにはそれぞれ変化が訪れる。
夏の終わり、一瞬が永遠だと信じていたほんの少し前の自分たちを思い出すミゲリート。それが青春、それが人生と言うものだ・・・と言う映画でした。

例えば、母親がロンドンで新しい恋人と結婚するという知らせを受けスペインからイギリスに出かけ、今までの価値観がガラリと変わってしまった事に自分でも対応できず、暴力的傾向に走るハビエル。
そして、ダンサーになりたいルリはバレエ学校の学費を出してくれるという年上の男とミゲリートの間で揺れ動く・・・

きっちりと割り切れる結論なんか出ない、みんなが漠然と将来への希望や不安、家族との摩擦、やり場のない失望、怒りと迷いなどを抱えて生きている。
そうして時は良くも悪くも流れて行くものなのだ。

この映画はベストセラーの小説を映画化したものだそうです。
ふーん、そうなんだという感じの青春映画でした。
アントニオ・バンデラスは監督業より俳優業の方がずっと良いですね。
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2007年08月31日

明るい瞳

ポスターとタイトルに惹かれ応募した試写会が久しぶりに当ったので、喜び勇んで見に行きました。フランス映画です。
余談ですが、試写会の場所は「スペースFS汐留」でした。
知らない場所なので調べたらなんと以前は「徳間ホール」と呼ばれていた所でした!
しばらく試写会に行ってないんだなぁ・・としみじみ思いました。

明るい瞳
Les Yeux Clairs
監督・脚本:ジェローム・ボネル
製作:ジェローム・ボネル  
出演:ナタリー・ブトゥフ、マルク・チッティ、ジュディット・レミー、ラルス・ルドルフ、オリビエ・ラブーダン
2005年 仏

↓ね?この写真気持ち良さそうでしょ?
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<あらすじと感想>
舞台はフランス、小さな町に兄夫婦と暮らすファニー(ナタリー・ブトゥフ)。
彼女は自分の内側から聞こえる「声」に悩まされ、周囲の人から「気が変」だと思われている。自殺未遂を起こしたり、精神病院や施設にはいっては戻ったりしており、定職もなく社会になじめずに生きている。
ある日、兄嫁のちょっとした浮気を目撃してしまい、それを兄に言えないストレスから兄嫁に暴力を振るってしまう。
その晩、兄に「病院にもどった方がお前の為だ」と涙ながらに説得され、ファニーは自分を理解してもらえない孤独に絶望しながら車に乗って発作的に家出をしてしまう。
手持ちのお金はほんのわずか、彼女はドイツの小さな村で亡くなりその村に葬られたという父のお墓を探しに行くことにした。

そんな旅の途中に車がパンク、そこはドイツの小さな村だった。
森に住む木こりのオスカーと出会う。
彼は英語もフランス語もわからないし、ファニーもドイツ語は全くダメ。2人は無言のままなんとか意思の疎通を図る。
映画の後半はファニーとオスカー2人の物語なので無声映画のようにセリフは全くありませんが、2人の心の機微はよぉーく判ります。

面倒な人間同士の関わりのない、大自然のパワーが感じられる森の中での素朴な生活・・・
ファニーでなくても癒されそうです。

ラストシーン、発作的に逃避したファニーはオスカーの元に戻るかのように示唆されていましたが、私は戻らないと思います。
森で出合った王子様との心休まる無言の生活は永遠に続くわけではないように感じました。
ただオスカーの存在はファニーを癒し、彼女が前進するための大きな助けとなったことは確かではないかと思います。
しっとりとした大人しい恋愛コメディとも言えます。

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特筆すべきは(?)
今年30歳の監督↑がとてもとても繊細な感じのなかなか素敵な人だと言うことです。
「ジェローム・ボネル」で検索すると彼の来日時のインタビュー記事などで監督のルックスをチェック出来ます。皆様のお好みだといいのですが・・・(笑)
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2007年08月22日

イタリア的恋愛マニュアル

イタリア人だって恋愛ベタがいる!なんていうコピーにひっかかり映画館へ出かけました。(笑)
銀座にあるこの映画館は金曜日がレディスデー、そんなに混んでないと思って出かけたのですが、満員でした。みんなもこのコピーにひっかかったのかしら?
イタリアでも大ヒットしたそうなので、amigaにこの映画を見たかどうか聞いてみようと思います。

イタリア的、恋愛マニュアル
原題:MANUALE D'AMORE
監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ
脚本:ジョヴァンニ・ヴェロネージ 、ウーゴ・キーティ
音楽:パオロ・ブォンヴィーノ
出演:シルヴィオ・ムッチーノ 、ジャスミン・トリンカ 、マルゲリータ・ブイ 、セルジオ・ルビーニ
2005年 イタリア

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<あらすじと感想>
舞台はイタリア、無職の彼女無しのトンマーゾは偶然出会ったジュリアに一目惚れし、猛アタック!しかし彼女の反応は冷たくて・・・果たして彼の恋の行方は?
4組の男女がおりなすオムニバス形式のコメディ調恋愛映画で、フレッシュな彼らの他には倦怠期を迎えすでに情熱の失せたバルバラとマルコの夫婦、平凡が取り得だと思っていた夫が浮気していたと知り、腹いせに交通違反取り締まりに精を出す婦警オルネッラ、そして妻に逃げられた小児科医のゴッフレードが登場する。
ゴッフレードは、まじめで気が小さい自分を変えようと「恋愛マニュアル」を購入し実践してみるがうまくいかない・・・とそれぞれの話は独立しているものの、登場人物が微妙に重なり合っている。
袖振り合うも他生の縁とイタリアでも言うのかしら?

フランス人同様、常に恋愛を陽気に謳歌しているというイメージがあるイタリア人ですが、恋多き分、悩みも多いのかもしれませんね。
恋する人は年齢も仕事も境遇も関係なく、悩み、傷つき、そして恋することの喜びを知るのでしょう。それが人生ですね。
恋愛沙汰の楽しくて、滑稽で、ちょっとぎこちない状態をコミカルに描いている映画です。

そして恋愛にはマニュアルなんか存在しないという結論もインターナショナルでもっともなご意見だとおもいました。
恋はバランスが大事。相手のことだけを考えて、二人の関係を続けていくとだんだん恋そのものが重くなってしまうものです。
バランスを取りながら上手に恋をしていくというのは、イタリア人に限らず恋する者、すべてのテーマと言えそうですね。
特にシリアスじゃなく、コメディなので楽しく見られました。
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2007年08月17日

ヘアスプレー

ミュージカルで大ヒットした作品を映画化、ジョン・トラボルタが太っちょの母親役を演じる!と言う事で話題でした。
監督が2年がかりでトラボルタの出演交渉に当ったなんていうエピソードもあります。
トラボルタでミュージカル映画というと70年代にオリビア・ニュートンジョンと主演した「グリース」を思い出しますが、60年代のキュートでポップなファッション、歌、ダンスが楽しい映画です。

ヘアスプレー HAIRSPRAY
監督:アダム・シャンクマン
脚本:レスリー・ディクソン
音楽:マーク・シェイマン
出演:ジョン・トラボルタ 、ニッキー・ブロンスキー 、ミシェル・ファイファー 、クリストファー・ウォーケン 、クイーン・ラティファ、ザック・エフロン
2007年アメリカ

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<あらすじと感想>
舞台はアメリカのボルチモア。人種差別が色濃く残る60年代。
巨漢と言ってもさしつかえない太っちょのトレーシー(ニッキー・ブロンスキー)はおしゃれとダンスに夢中な女子高生。彼女と親友ペニーの夢は人気テレビ番組「コーニー・コリンズ・ショー」にダンサーとして出演すること。
この人気番組のプロジューサー・ヴェルマ(ミシェル・ファイファー)はブロンド性格ブスの同級生アンバーの母親、美貌を武器に「ミス・ボルチモア」から今の地位にのし上がった彼女は人種差別とエゴの激しい野心むき出しの女性。彼女が取り仕切る番組には愛娘をメインに起用し、もちろん黒人の姿はない。白人であろうと、外見が「規格外」なトレーシーなど、もちろん出る幕は無かった。
しかし、ひょんな事からトレーシーは母親エドナ(ジョン・トラヴォルタ)の反対を押し切りテレビ番組に出演、一躍人気者になってしまう。
何事にもポジティブで偏見を持たないトレーシーは、学校の居残り授業で知り合った黒人の生徒達とダンスを通して友達になる。

白人の子が黒人の子と仲良くなるなんてありえないという風潮の中、黒人の友人の為にデモ行進に参加し、警察のお尋ね者になったりする。
楽しく明るいミュージカルの中に60年代に横行していた社会問題へのアンチテーゼを織り交ぜてあります。

映画では60年代独特のヘアスタイルやファッション、POPな歌などがキュートですが、一番の注目ポイントはトレーシーの性格です。
自分の外見をまったく気にしない「陽100%」のトレーシーは、見ていて羨ましいくらいです。
そこまでポジティブシンキングだったら世の中怖いもの無しに違いありません。
トレーシーのような思考回路だったら人生幸せに生きられるかもしれません。

天然の着ぐるみ人形みたいな巨漢ではありますが、彼女の笑顔はとてもキュートで魅力的。
実際に着ぐるみと特殊メイクで頑張ったお母さん役のトラボルタも大変だったと思いますが、ギスギスした悪女役を嬉々として演じたミシェル・ファイファーや、実はミュージカル出身だったお父さん役のクリストファー・ウォーケンにも拍手です。
圧巻だったはクイーン・ラティファ。
この映画での彼女はとても美しく、歌声も素晴らしかったです。彼女の出ていたもう一つのミュージカル映画「シカゴ」よりも生き生きとして華がありました。
全体的に明るくてポップなアメリカンミュージカル、たまに見るのもいいかも知れません。
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2007年08月16日

オーシャンズ13

カリスマ詐欺師ダニー・オーシャンと仲間達のシリーズの第3作目はお誕生日に従妹達と一緒に見に行きました。
スターの豪華共演でいつも話題になるこの映画ですが、私は登場人物の中でケイシー・アフレック(のルックス)が一番のお気に入りです。
随分と地味なところがツボだとお思いになるかも知れません。(笑)
現在32歳のケイシーはあの(ちょっとおバカさんな)ベン・アフレックの弟にして、早逝のスター、リバー・フェニックスの妹レインボーのご主人でもあるんですよ、ご存知でしたか?(トリビア?)

オーシャンズ13
OCEAN'S THIRTEEN
監督:スティーブン・ソダーバーグ  
製作総指揮:ジョージ・クルーニー、スティーブン・ソダーバーグ
脚本:ブライアン・コッペルマン、デヴィッド・レヴィーン
音楽:デヴィッド・ホームズ  
出演:ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン、アンディ・ガルシア、ドン・チードル、エレン・バーキン、アル・パチーノ、ケイシー・アフレック、オプラ・ウィンフリー  
2007年 アメリカ

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<あらすじと感想>
舞台はラスベガス。世界のホテル王バンク(アル・パチーノ)に騙されたルーベンは生死の境をさまよっていた。
育ての親的存在のルーベンの為にリベンジを果たすべく、オーシャンが立ち上がった。
ターゲットはバンクが新しく建てた難攻不落の巨大ホテル。完全無欠のセキュリティシステムを破り、彼らは見事バンクに仕返しすることが出来るのか?!

何と言ってもスティーブン・ソダーバーグ監督と主演のジョージ・クルーニーが道楽で作っている映画なのでセットもキャストも超豪華です。
映画の展開もテンポもいつもの通りなので、ストーリーについて云々語る必要はないかも。
今回は敵役に演劇界の重鎮として俳優達の尊敬を集めているアル・パチーノとエレン・バーキンを迎えており、敵役だったアンディ・ガルシアとクルーニーは手を組んでいます。

「アル・パチーノとエレン・バーキン」と言えばなんといっても「シー・オブ・ラブ」を思い出します。
あの頃は二人とも超セクシーでしたが、この映画でのアル・パチーノは蝋人形みたいでした。(67歳で蝋人形化するにはまだ早いです。子供だってまだ小さいんだからもう少し現役感や色気を復活させて頑張って欲しいです。)
一方、エレン・バーキン(のボディ)は驚いたことにまったくの衰え知らずです。
彼女は既に50歳を軽く越えているはずですが、かなり鍛えられた素晴らしいセクシーボディでした。最近映画に出ていなかったので彼女を久しぶりにスクリーンで見ましたが、魔性の女ぶりは健在です。
私の苦手な「目と目が離れている顔」に分類されるファニーフェイスの彼女は、アメリカではモテモテです。(それにしてもジャックリーン・ケネディを筆頭に目と目が離れている顔に関しては、アメリカ人はとても寛大ですね。歯並びにはうるさくて八重歯だって許さないのに、目と目の距離は気にならないようですね・・不思議です)

エレンは私が大好きだったガブリエル・バーンと結婚して子供が2人おりますが、その後バーン氏と離婚して、2000年にレブロン社のオーナーと再婚&離婚、更に2006年にテレビ局オーナーと再婚しています。
世界有数のお金持ちと結婚し、女優なんてしなくて良いご身分なので映画には出ていなかったんでしょうね。
それでもジョージ・クルーニーのオファーは特別だったんですね、久々のカムバック、昔とあまり変わらないエレン・バーキンをスクリーンで見ることが出来て、感激しました。

今回の見所はエレン・バーキンの健在ぶりと、ジョージ・クルーニーの渋い笑顔じゃないかと思うくらいです。ブラピは影が薄かった・・・
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2007年08月15日

リトル・チルドレン

見たい映画が沢山あるけど映画館に行ける時間は限られている・・・
世間はお盆なハズなのに、なぜ時間が無いんでしょうか?不思議です。
そんな中、やっとの思いで日比谷シネシャンテに出かけました。
主演のケイト・ウィンスレットは私のフランス人のお友達に似ていることもあり、親しみのある女優さんです。彼女の出ている映画はついついチェックしてしまいます。

リトル・チルドレン
LITTLE CHILDREN
監督:トッド・フィールド
原作:トム・ペロッタ
脚本:トッド・フィールド 、トム・ペロッタ
音楽:トーマス・ニューマン
出演:ケイト・ウィンスレット 、パトリック・ウィルソン 、ジェニファー・コネリー 、ジャッキー・アール・ヘイリー 、ノア・エメリッヒ 、グレッグ・エデルマン
2006年アメリカ

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<あらすじと感想>
舞台はボストン郊外の住宅地。
幼い女の子がいる主婦のサラ(ケイト・ウィンスレット)は、子供を連れて公園デビューしてみるのだが他の主婦たちの話題に違和感を覚え、今ひとつみんなと馴染めないでいた。
同じ公園に時々現れる主夫ブラッド(パトリック・ウィルソン)はこの公園の主婦達の密かなアイドル。
ある日主婦仲間に「彼の電話番号を聞き出せたら5ドル出すわ」とけしかけられ、サラはブラッドに話しかけることになる。それがきっかけでブラッドとサラは意気投合し(他の主婦から村八分にされ)、お互いの子どもを連れてプールで会うように…
間もなく彼らは関係を持つようになり、お互い現実から逃れたいという思いから隠密旅行に出かけてみたり、ついには「かけおち」を実行しようとする。

高収入ながら平凡すぎる夫と日常生活に幻滅している主婦サラ、
美人の妻には何の不満もないものの、司法試験に落ち続け主夫をしながら勉強を続けることに漠然とした疑問をもっているハンサムでちょっと軽薄なブラッド、
幼児への偏愛を止められないまま、刑期を終えて刑務所から出てきた男とその母親、
カッとして見境がなくなってしまう性格ゆえに、警官という職を失い、妻子も逃げてしまった男・・・一見平和な郊外の街だが、そこに住む人々を見ていくと、満たされない空虚さを抱えた大人の姿が浮かび上がってくる。
人生に対する不満が大爆発しないように起こる小さな日常のドラマはひそやかに起こり、ひそやかに消えていく・・・。大きな出来事に発展するかもという高揚感を持ちながら先の見えない快楽を味わう。彼らは枠を大きくはみ出すような行動をしない限り「何も無かったのと同じことになる」日常を生きている・・・
そうして綱渡りにも似た「平凡で平和な日常生活」は繰り返されていくのだと言うことが、少し恐ろしくもあり、同時にちょっとした安堵感もあったりして、軽い虚無感におそわれます。人生ってこんな風に過ぎていくのかも知れないと思わせる映画でした。

サラの場合、ブラッドと不倫するようになった自分はまだまだ魅力があり、納得のいかない自分の人生に変化を起こせるかも知れないと考えていたのだと思います。そう信じている瞬間はとても高揚していて楽しいだろうけれど、相手の男性はサラとは別の所を見ていて決して同じ道を歩んでいるわけではない。
結局彼女は子供に救いと言い訳を求め、日常生活に戻っていきます。
不倫の純愛性、刹那の愛のすばらしさを謳ったわけでもなく、この出会いでサラ自身の生活や周りの環境が変わった訳でもないところがリアルでアメリカ映画っぽくありませんでした。
お気楽で単純な希望は持たせない映画、佳作です。
posted by Chica at 01:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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